ウェスタロスという架空の大陸を舞台にした、王座をめぐる権力争いのダークファンタジー。シーズン1は「七王国戦記」というタイトル通り、七王国の王座をめぐる争いが始まります。
【詳細なあらすじはこちらがおすすめ】
【相関図はこちらがおすすめ】
複雑な設定・入り組んだ人間関係・登場人物の多さという三つ巴が特徴のアメリカドラマです。
あとからあとから新キャラと新設定がわいてきます。話としては「ホワイトウォーカー(=ゾンビ)」と「七王国の政治闘争」が中心です。
原作はファンタジー小説シリーズ『氷と炎の歌』(ジョージ・R・R・マーティン)です。原作は未完のまま。作者が1948年生まれということもあり、完結するのか不安が残ります……。
主要キャラクターは特徴ある顔をしている人が多いので、見分けがつかないということはないと思います。
でも登場人物が多いうえに人間関係がどんどん変わっていき、新ネタも爆誕していくので、ぼや~っとしていると置いてきぼりをくらいますからご注意ください。
物語についての感想
第1シーズンではいきなりホワイトウォーカー(=ゾンビ)が出てきて、すぐに関係ない話に変わり、なんの説明もないままその話が進んでいくもんですから、「このヒトタチ、なにが目的なんだろう?」と、「???」が管理人の頭の中でず---っと続いてました。
第1シーズンの後半になってやっと
「そうか、これはゾンビ退治の相談を進めようとしているわけではないのだ。あのトゲトゲの王座(一番上の写真)を巡る争いの話なのだ!」
と、理解できました。
第1シーズンで挫折する人も多いらしいですが、無理もありません。
管理人は完結してからこのドラマを見始めたので最後まで観ましたが、こんな複雑な設定のドラマを1週間に1度だけしか観なかったら、2週間前の話は忘却の彼方です。
もしもリアルタイムで追っていたら、管理人も挫折していたと思います。
しかし、それも第2シーズンの途中まで。
世界中でヒットしただけあって、第3シーズンあたりから急に面白くなってきます。
山場山場山場の連続が続き、息もつかせぬ展開が広がり、
どうなるんだ~~~っ‼️
とドキドキしながら見続けました。
のめり込みましたよ、途中までは。
ほんとに面白かったですよ、途中までは。
しかし最終章の第8シーズンが……。
第8シーズンは「収束の仕方がひどい!」とファンの怒りを買い、脚本の書き直し運動が起きた伝説の最終章。
確かに雑で粗が目立つ作りです。
ホワイトウォーカーと戦争したり,、サーセイ・ラニスターを追い詰めたりと、いままでの集大成をやっていたわりには、「え? なんでこうなってんの?」ということが毎回ありました。
ま、最後の最後が一番「え?」でしたけどね。
最後は新しい王と評議会が誕生するんですが、メンバーがねぇ……。王国を滅ぼす気か! というくらい頼りないメンバーで……。またサーセイクラスの悪役が登場したら、すぐに負けそう……。
おまけに主役クラスのジョン・スノウとデナーリスが……。本当に なんだ、これは でしたね。管理人はこの2人のファンというわけではないのですが、それでもぽか~んとしました。
熱烈なファンなら怒り心頭でしょうね。
とにもかくにも、途中がメチャクチャ面白く、終わりはヒドイという、すごい振り幅のドラマでした。
といっても、第8シーズンは6話だけですから、トータルすると2/3ほどはハラハラドキドキできるんですよね。そう考えれば、観ても損はないと思います。
第8シーズンが大雑把ということを覚悟して観れば、そんなに怒りはわいてこないんじゃないでしょうか。
印象的なキャラクター
悪役3巨頭
ラムジー・ボルトン
頭が切れるドSの狂気男。シオンに対する彼の責めはエグすぎて、気持ち悪かったです。顔付きに潜む狂気が凄すぎて、この俳優は本当にこういう性格なんじゃないかと思ってしまうほど。
俳優は役柄のせいで実生活に影響が出ることもあるようですが、彼になにかしたらとんでもない目にあいそうなので、周りの人間も悪意を持ってなにかすることは、なかったんじゃないかと思います。
だってこの人、怖いもん。
ジョフリー・ラニスター
性格の悪いクソガキが権力を持つと、これだけ大変なことになると示してくれたのがジョフリーです。
甘やかされて性格が捻れた役を大変上手に演じていました。
特にサンサをいじめる時の顔付きに性格の悪さが滲み出るくらい、演技がとっても上手✨。
本当に、何度彼をぶん殴りたくなったことか……。
しかし実生活ではこの役のせいでイジメにあい、一度は俳優を引退するという話になっていたようです。
最近またドラマに出ているらしくて、よかったです~。
とても演技力のある俳優ですので、これからまた頑張ってほしいと思います。
サーセイ・ラニスター
ラスボスかと思っていたら中ボスだった王妃さま。双子の弟ジェイミー・ラニスターとの間にできた子供たちが、彼女の全てです。
良く言えば愛情深く美しい母親なのですが、ジョフリーをあんなのに育ててしまい、最後に妊娠した時にはメチャクチャなことをやらかしたことを考えると、立派なモンスターペアレントといえるでしょう。
デキル男として描かれているのに、無能にしか見えない男たち
ティリオン・ラニスター
途中まではいい人で策略家として活躍してたんですけどね~……。
最後の失速が半端ない……。
この人はザーサイに復讐を誓っていたのですが、彼女に出し抜かれてばかりで
いつからこんなに無能になった?
とテレビを観ながら呟いてましたよ。
生死を共にしたヴァリスを、あっさりと死においやるし……。
そこはもうちょっと悩んでよ、と叫んでしまいました。
人気キャラクターだったし、管理人もけっこう好きだったので残念です。
ジョン・スノウ
初期のジョン・スノウはすっごいイケメンだったと思います。いつも暗い顔をしているのに、なんだかキラキラしてました。
この人も最初は自分の信念を曲げないところがあったんですけど、最後は
「なんだかいつもアタフタしているなぁ」
という残念なキャラクターに変身。
ジョンスノウの最後の扱いに怒っているファンも多いそうですが、ティリオンが「何年かしたら会いにいく」と言ってたので、そのうち都に復活するんじゃないかと思ってます。
物語が終わっているので、確認のしようがないんですけどね。そんな匂わせはありました。
実生活では、彼は野人役のイグリットと結婚したそうです。ジョン・スノウもイグリットも貴族に連なる家柄だそうで……。庶子と野人の役だったのに、実はすごいお家のお生まれとは、驚きました。
ジェイミー・ラニスター
この人もサーセイに振り回されて終わった人。このドラマの重要なキャラクターはみんな女性に振り回されてますね。
最初はキングスレイヤーという、なんだか凄そうなあだ名がついてたのに、どんどんおとぼけキャラになっていきました。
最後の彼はサーセイを連れて城の地下から海へ脱出しようとしたけど、外へ続く道が崩落したレンガで埋まってしまったので、そのまま地下をうろうろしてたんですよ。
そしたらまた天井が崩れてきて死んでしまいました。
崩落したレンガで逃げ道が塞がれたと分かった時点で、降りてきた階段へ引き返して1階に戻ればいいのにね。
少し経ってからティリオンが様子を見にその階段を使って地下へ降りてきたので、通れるはずだし。
しかもティリオンがレンガを3,4個ずらしたら死んでるジェイミーが出てきたんですよ。
腕を伸ばせばレンガどけられるじゃん、という程度の深さに埋もれて死んだ男、ジェイミー・ラニスター(身長188センチ、胸囲109センチ)
頭を打ったのかもしれないけど、最後もなんだかジェイミーらしいおとぼけぶりだわ、とちょっと笑ってしまいました。
全然悲劇っぽくないのが彼らしいと思います。
哀しき愛の結末
シェイ
ティリオンと恋人同士だった女性です。
一緒に国を出ようという彼女に「俺は名家の男だが、おまえは娼婦だ」とティリオンがと冷たく突き放します。
それは、シェイを殺そうとする彼の父親から彼女を守るためについた、ティリオンの嘘でした。
しかしそれが原因で、シェイはティリオンが裁判にかけられた時にウソを混ぜた証言をしてしまいます。
管理人が一番共感できたのは、この人です。こう言うと、すっごい怖い女だと思われそうですが、突き抜けた人が多いドラマの中で、わりと普通のことを言ってた人だと思います。
ネットではシェイがティリオンの父親(タイウィン)と最初からグルだったのではないかという説もあるようですが、管理人は
「ティリオンに捨てられたあと、シェイがタイウィンに近付いて関係を持ち、ティリオンを破滅させようとしたんじゃないかなあ……」と思っています。
何故そう思うのかというと、シェイは怒ってますよね。最初からシェイと父親がグルだとしたら、怒りという感情は混じらないと思うんですよ。
でもシェイからはものすごい「怒り」を感じた。裁判の証言からは、「なんとしてもあんたとサンサを破滅させてやる」、「あんた達を幸せにしてたまるか」、という強い意志も感じました。
深い愛情とブライドがないと、こういう怒りはわいてこないと思います。悲劇に終わったけれども、シェイは心からティリオンを愛していたんだ、と管理人は涙を流しながら、夢中になってこの辺りを観てました。
この辺りはね……。
本当に面白かったんですけどね……。
ふぅ……。
まとめ
ラストはアレですが、全体的には面白かったです。繰り返しになりますが、割り切って観れるならおススメできます。
少なくても管理人は「時間を返せ」とまでは思いませんでした。
観終わった後にネットで感想を探したくらいには熱中できたので、まあ満足です。